普通じゃない90歳

父が大腸がんで手術したのが6月。
今は退院しているがまだ体力が戻ったとは言えない。

そして、7月。
なんと、母方のおばあちゃんにも大腸がんが見つかった。

おばあちゃんは90歳。
実はこれが初めての病気。入院もしたことがなかった。
頭もぼけていない。
何でも1人でやる、迷惑かけないという考えの持ち主で、
わたしにとっておばあちゃんは、
かっこ良くて、昔から本当に尊敬する人。
3.11の後には地元のスーパーに朝から並んで、わたしたちに食パンを送ってくれた。そういう、頼もしいおばあちゃん。


年に一度、お正月に会いに行くと体の調子を気にしてくれて、
お店のいい物件あった?焦る事無いよと励ましてくれる。
普通は逆だよね。


糖尿病を持っているし、こぶし大のがんを切る手術は内視鏡では無理だ。
開腹手術するにも体力が持つか心配だった。
でも、おばあちゃんは「取りたい」「家に帰りたい」と手術へのやる気をみせた。


周りはびっくりしたけど、誰もが元気になってほしいと思ってたし、
応援することにしました。


結果は成功。
今、入院しています。


術後は元気だという話で、安心していた。
でも、おばあちゃんの心も体も不安定だったようで、大好きなテレビで観る野球も消してくれとか、
昨日まで歩く練習もしなかったそうで、気力がなかったそう。


それを聞いてわたしはものすごく心配になった。
どうしよう、、おばあちゃんが、、
わたしは勝手に、おばあちゃんは「歩くぞ!家にかえるぞ!がんばって早く退院するぞ!」って思ってると思いたかった。

でも、そんなのはわたしの勝手な希望だし、おばあちゃんはそういう気丈な人だとずっと思ってきたからなだけで、
今回の初めての入院、手術の体の変化や疲労、不安は計り知れない。。。
おむつも初めてだろうし、体を切って、がんをとったんだもの。
痛みやだるさもあるよね。
本当にがんばっているんだ。
ごめんね、おばあちゃん。


今日、自分から歩く練習を申し出たという。
明日もやると言っているようだ。


それを聞いて安心したけれど、反面、なんか切なかった。
人に迷惑をかけたくないと思うおばあちゃんは90になっても健在だ。
しかし、もう、頼ってもいいんだ。
きっとお母さんや叔母さんたちも思っているはず。


ゆっくり良くなってね。
おばあちゃんのペースで元気になっていってほしい。